擬似相関と層別

層別分析で擬似相関を見抜く手法を、実例とともに解説します。

擬似相関を見抜く強力な手法、「層別」を学びましょう。

茶谷 結(普段) 茶谷 結

層別は、データを部分集団(層)に分けて分析することよ。
擬似相関の発見によく使うの。

白河 恭子 先生(笑顔) 白河 恭子 先生

たとえば『身長と数学得点』に正の相関があっても、年齢別に層別すると相関が消えることがあるの。

墨谷 まる(普段) 墨谷 まる

あ、年齢が上がれば身長も伸びるし、難しい問題も解けるようになるからってこと?

茶谷 結(笑顔) 茶谷 結

そう。
年齢という交絡因子が、両方の見かけ上の相関を生んでいたわけ。
年齢別に分けて見ると、各年齢の中では身長と得点の関係はほぼなくなるの。

橙川 こよみ(笑顔) 橙川 こよみ

えへへ、層別すると本当の関係が見えてくるんですねぇ♪

墨谷 まる(普段) 墨谷 まる

あ、あたしの部活もそうかも。
練習時間が長い人ほど強いって思ってたけど、1年は1年同士で比べないとフェアじゃないってことか。
先輩は練習しなくても強いし。

白河 恭子 先生(笑顔) 白河 恭子 先生

ふふ、まさに層別の動機ね。
学年という交絡を分けて初めて、練習時間そのものの効果が見えるのよ。
実務でも、性別・年齢・地域などで層別する習慣がデータ分析者の基本所作なの。

茶谷 結(普段) 茶谷 結

しかも層別すると相関が弱まるだけとは限らないの。
全体と各層で向きが逆転することすらあるわ。
これがシンプソンのパラドックスね。

層別で相関が消える例(勉強アプリ利用時間と成績)

【全体で見ると】利用時間が長い人ほど成績が高く見える
  →「アプリを使うほど成績が上がる」正の相関に見える

【学年で層別すると】
  3年生: 利用時間 長い  / 成績 高い (受験生でよく使う)
  1年生: 利用時間 短い  / 成績 低い
  → 各学年の中だけで見ると、利用時間と成績に差はほぼない

正体: 『学年が上がる』ほど利用時間も成績も上がっていただけ。
学年という交絡が、見かけ上の相関をつくっていた。

確認クイズ

層別分析の主な目的として最も適切なものはどれか。

  1. データの量を増やす
  2. 擬似相関を発見し、本質的な関係を見抜く
  3. データを削除する
  4. 標準偏差を小さくする
こたえを見る

正解: 2. 擬似相関を発見し、本質的な関係を見抜く

層別分析の主目的は擬似相関を発見し、本質的な関係を見抜くことです。性別・年齢・地域などで分けると、隠れた交絡が見えてきます。

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