共分散の意味

2変数の偏差の積から共分散を計算し、その意味を直感的に理解します。

相関係数の前段階として欠かせない「共分散」の意味と計算を学びます。

茶谷 結(普段) 茶谷 結

共分散は、2変数の偏差の積を平均したもの。
s_xy = Σ(xᵢ - x̄)(yᵢ - ȳ) / n よ。

橙川 こよみ(しょんぼり) 橙川 こよみ

ふぇぇ…複雑な式ですぅ…

白河 恭子 先生(笑顔) 白河 恭子 先生

落ち着いて。
意味は『XとYが同じ向きに動いていればプラス、逆向きならマイナス』というだけなのよ。

墨谷 まる(普段) 墨谷 まる

要は、二人で一緒に上がったり下がったりしてたらプラスってこと?

白河 恭子 先生(笑顔) 白河 恭子 先生

ふふ、その通り。
まるちゃん、核心をつかんでるわね。

茶谷 結(普段) 茶谷 結

Xが平均より大きい時にYも平均より大きい→積はプラス。
Xが平均より大きくてYが平均より小さい→積はマイナス。
これを平均すれば、全体の傾向がわかるの。

橙川 こよみ(笑顔) 橙川 こよみ

正なら『同じ方向に動く』、負なら『逆方向』なんですねぇ♪

白河 恭子 先生(普段) 白河 恭子 先生

ただし共分散の値は変数の単位やスケールに左右されるから、強さの比較には使えないの。
だから次回の相関係数で正規化するわ。

共分散の計算例

データ: 5人の身長(x)と体重(y)
  x = {160, 165, 170, 175, 180}, ȳ = 170
  y = {55,  62,  68,  72,  78}, ȳ = 67

ステップ1: 偏差を計算
  x偏差: -10, -5, 0, 5, 10
  y偏差: -12, -5, 1, 5, 11

ステップ2: 偏差の積
  (-10)(-12) = 120
  ( -5)( -5) =  25
  (  0)(  1) =   0
  (  5)(  5) =  25
  ( 10)( 11) = 110
                ───
          合計 280

ステップ3: 共分散
  s_xy = 280 / 5 = 56
  → 正の値なので、身長が高いほど体重も重い(正の相関)

【スケール依存の実演】身長を cm → m に変えると…
  x偏差はすべて 1/100 倍 (-10cm → -0.1m)
  s_xy = 56 → 0.56  (関係の強さは同じなのに値は激変!)
  → だから共分散の大小だけでは強さを比べられない

確認クイズ

共分散について最も適切な記述はどれか。

  1. 0から1までの値しか取らない
  2. 正なら2変数は同じ方向、負なら逆方向に動く
  3. 単位の影響を受けない
  4. 標準偏差と同じものである
こたえを見る

正解: 2. 正なら2変数は同じ方向、負なら逆方向に動く

共分散は2変数が同じ方向に動くなら正、逆方向なら負の値を取ります。ただし絶対値は単位やスケールに依存します。

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