相関係数の前段階として欠かせない「共分散」の意味と計算を学びます。
共分散は、2変数の偏差の積を平均したもの。
s_xy = Σ(xᵢ - x̄)(yᵢ - ȳ) / n よ。
ふぇぇ…複雑な式ですぅ…
落ち着いて。
意味は『XとYが同じ向きに動いていればプラス、逆向きならマイナス』というだけなのよ。
要は、二人で一緒に上がったり下がったりしてたらプラスってこと?
ふふ、その通り。
まるちゃん、核心をつかんでるわね。
Xが平均より大きい時にYも平均より大きい→積はプラス。
Xが平均より大きくてYが平均より小さい→積はマイナス。
これを平均すれば、全体の傾向がわかるの。
正なら『同じ方向に動く』、負なら『逆方向』なんですねぇ♪
ただし共分散の値は変数の単位やスケールに左右されるから、強さの比較には使えないの。
だから次回の相関係数で正規化するわ。
共分散の計算例
データ: 5人の身長(x)と体重(y)
x = {160, 165, 170, 175, 180}, ȳ = 170
y = {55, 62, 68, 72, 78}, ȳ = 67
ステップ1: 偏差を計算
x偏差: -10, -5, 0, 5, 10
y偏差: -12, -5, 1, 5, 11
ステップ2: 偏差の積
(-10)(-12) = 120
( -5)( -5) = 25
( 0)( 1) = 0
( 5)( 5) = 25
( 10)( 11) = 110
───
合計 280
ステップ3: 共分散
s_xy = 280 / 5 = 56
→ 正の値なので、身長が高いほど体重も重い(正の相関)
【スケール依存の実演】身長を cm → m に変えると…
x偏差はすべて 1/100 倍 (-10cm → -0.1m)
s_xy = 56 → 0.56 (関係の強さは同じなのに値は激変!)
→ だから共分散の大小だけでは強さを比べられない
確認クイズ
共分散について最も適切な記述はどれか。
- 0から1までの値しか取らない
- 正なら2変数は同じ方向、負なら逆方向に動く
- 単位の影響を受けない
- 標準偏差と同じものである
こたえを見る
正解: 2. 正なら2変数は同じ方向、負なら逆方向に動く
共分散は2変数が同じ方向に動くなら正、逆方向なら負の値を取ります。ただし絶対値は単位やスケールに依存します。