標本平均と標本分散

標本平均・標本分散・不偏分散の違いを実例で整理します。

母数の推定値となる「標本平均」と「標本分散」を整理します。

茶谷 結(普段) 茶谷 結

標本平均 x̄ は、n個の標本データの算術平均ね。
式は x̄ = Σxᵢ / n よ。

白河 恭子 先生(笑顔) 白河 恭子 先生

そうそう、これが母平均の良い推定値になるのよ。
標本のサイズが大きくなるほど、x̄ は μ に近づいていくの。

墨谷 まる(普段) 墨谷 まる

じゃあ 標本分散 はどうなるの?

茶谷 結(普段) 茶谷 結

標本分散には2種類あるの。
s² = Σ(xᵢ - x̄)² / n と、u² = Σ(xᵢ - x̄)² / (n-1)。
後者は不偏分散と呼ばれて、母分散の不偏推定量になるのよ。

橙川 こよみ(普段) 橙川 こよみ

ふぇぇ…n-1 で割るほうが不偏推定量なのぉ?

白河 恭子 先生(普段) 白河 恭子 先生

そうなのよ。
標本平均 x̄ は『その標本に一番フィットする中心』だから、偏差の二乗和は本当の母平均μで測るより必ず小さめになってしまうの。
だから n で割ると分散を小さく見積もってしまうのね。

白河 恭子 先生(笑顔) 白河 恭子 先生

そこで、x̄ を使ったぶん自由度が1つ減ると考えて、n-1 で割って埋め合わせるの。
これが不偏分散のイメージよ。

橙川 こよみ(笑顔) 橙川 こよみ

なるほどぉ、ちょっとオマケして大きくするんですねぇ。

茶谷 結(笑顔) 茶谷 結

補足すると、実務では『標本分散』というと不偏分散を指すことが多いから、文脈で判断するのが大事ね。

標本平均と標本分散

標本平均  x̄ = Σxᵢ / n
標本分散  s² = Σ(xᵢ - x̄)² / n     (n で割る)
不偏分散  u² = Σ(xᵢ - x̄)² / (n-1) (n-1 で割る、母分散の不偏推定量)

例: データ {2, 4, 6, 8, 10}
  x̄ = 30/5 = 6
  Σ(xᵢ - x̄)² = 16 + 4 + 0 + 4 + 16 = 40
  標本分散 s² = 40/5 = 8
  不偏分散 u² = 40/4 = 10

例: 小テストの点 {2, 3, 5, 8} (平均が整数にならない例)
  (1) 平均   x̄ = (2+3+5+8)/4 = 18/4 = 4.5
  (2) 各偏差  2-4.5=-2.5, 3-4.5=-1.5, 5-4.5=0.5, 8-4.5=3.5
  (3) 二乗   6.25 + 2.25 + 0.25 + 12.25 = 21
  (4) 割る   標本分散 s² = 21/4 = 5.25
             不偏分散 u² = 21/(4-1) = 21/3 = 7
  → 電卓では『平均→各偏差→二乗→合計→割る』の順で進める

確認クイズ

データ {2, 4, 6, 8, 10} の不偏分散はいくらか。

  1. 6
  2. 8
  3. 10
  4. 12
こたえを見る

正解: 3. 10

x̄ = 6、Σ(xᵢ-x̄)² = 40。不偏分散 = 40/(5-1) = 40/4 = 10。標本分散 (n で割る) は 8 です。

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